はじめての「Ms.」
着付けのおばあさんに「ミス?ミセス?」と聞かれ、「ミセスです」というと、ものすごい地味な着付けになった。
帯揚げ、ほんとうはもっとかわいいの!淡い桜もいっぱい散っていて。若いんだから(ていってももう20代が終わるけど)もう少し出して桜のところをいっぱい使って、アクセントにしてくれたっていいのに!一応ちょっと出してくれたのだろうが、この半端さがかえって仇になり。
(帯揚げは、未婚で若いほど、たくさん出してもいい。)
帯もモダンなんだからさー、変わり結びの方が絶対いいのに、なんとお太鼓にされました!
わたし、はじめてのお太鼓ですけど!!一気に老けた気分。着物って、未婚、既婚でこうも着方が違う。振り袖はうっとうしかったので、短くなった今は楽。
中学に入って、初めての英語の授業。
ショートカットで颯爽と教室に入ってきた女性教師が、一言めにいったのは、
「Hello,Everyone! My name is Ms.Takahashi!(仮名)」
「ミスじゃないんです、ミズなんです。ミスは独身の女性につけるもので、ミセスは結婚している人につけるもの。でも世界で、そういう区別はおかしいということになって、差別をしないために、ミズと言います」
既婚と未婚の区別が差別にあたる、という考えに触れたのは、この時が初めて。
当然、結婚とかそんなこと考えたこともなかった。
(そんなことより、自分の名前を名乗るときに、敬称をつけたなんて、そもそもおかしいと思うけど、80年代の中学の英語教師なんて、そんなもんだったのかもしれないなあ。)
ミズタカハシ(仮名)は、当時30代前半で、離婚経験があること、社会における女性の立場へのストレスをあからさまに暴露し、12歳の少年少女の清らかなハートは、初対面の教師の離婚歴の告白と性差別の問題提示に明らかに困惑していたんであります。
わたしは別にフェミニストではないけど、今の時代は特に既婚者と未婚者に差があるとは思っていないし、まず比べるのも変だと思うので、いつでも世の中が女の幸せについて語るとき、必ず結婚というモチーフを出してきて、賛成とか反対とかどっちが良いとか悪いとか、安直に(しかし、グズリグズリと)議論したがることはすごくナンセンスだと思う。
年賀状に「結婚はまだまだです」(どうでもいい)とか、「今は仕事に生きてます」(へえ、そう)と書いてよこすことも、よくわからない!!なぜ??
長くなるので、続きます。
by azdrum
| 2005-04-17 01:58
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