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アンヴィル!



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アンヴィル!~夢を諦めきれない男たち~[DVD]
公式サイト 予告もみられます!

やっとこ見つけてレンタルした!
あっさりしたつくりで、間がね、たぶん本気で狙ってるわけじゃないと思うんだけど、ぽかーんとしてて最高だ。おかしいったらないよ。

リップスの子どもじみたところが自分と重なって、本当に哀れで、愛おしくて、涙出た。
いつも無駄にいらいらしてるし焦ってる。
周りはみんなクールで楽しんでいて、それがうらやましいのに、できなくてくやしいから怒っちゃうんだよね。
そして、誰かを傷つけてしまうことに自分でもうんざりしてる。
リップスの素晴らしいところは、それでも自分を信じる力を持っていて、他人を心から大事に思っているところ。
なんていうか、チャーミングだから、みんなほっとけないんじゃないかな。
おっさんなのにずるいわあ。
謝って許されると思うなよ!自分の問題をひとに押し付けるな!と、わたしの中のちいさいロブは怒っています。
そして、わたしの中の大きなリップスはうなだれるのです。ごめんよロブ。許してくれよ。

夢の大きさは、比べられるものではないと思うし、成功=幸せ、でもない。
諦めるか続けるかとか、リスクの見極めとかじゃなくて、結局、自分の使命のために何をとるかってことだけなんだなあと思った。
こんなおっさんなのに、レコード作る間にちょっとずつ成長してるわけ。それが何より感動。

「どっかで腹くくらないかんときがある」と、今日再放送していた市川海老蔵の「プロフェッショナル」を見て夫が言ったが、リップスとロブは、なんかそれすら感じさせない、ほんとに、出会ったときの15歳の少年のままって感じ。
好きで好きで、っていうさ。

それから、これを撮った監督、サーシャ・ガバシも器がでかい。
まさか、2人を追いかけた映画がこんなふうになるなんて確信が持てていたわけじゃないと思うのに、20年前の親友がまだヘヴィ・メタルでロックをし続けてるってことに感動して、「じゃあ今撮るしかない」って、自費で撮影するなんて。
「人生のある時期には、思い切って何かに立ち向かうことが必要だ。これを僕は信じる。何があってもやりぬく、と。僕にとっては、アンヴィルがそれだったってわけなんだ。」
この人も腹をくくったんだね。

続けるのが偉いわけじゃないってことは、わかってるけど、それでも、続けるのってとにかくすごい。続けることってかっこいいって思った。
だから、多くの人が彼らを好きになる。
映画の最後に、スラッシュが言う。
「売れるバンドはたくさんいるけど、はっきり言って、30年やってるバンドをいくつ思いつく?
ローリングス・トーンズ、ザ・フー、それからアンヴィルだ」
2位と3位、空き過ぎじゃない??(実際、ちょっと間があった)
by azdrum | 2010-08-29 16:56 | 映画 | Trackback | Comments(2)
Commented by ブンブン at 2010-09-01 06:19 x
続けられるのが偉いというより、情熱を持ち続けられる事がすごい!
ロックもそうだけど、久々に本屋で見た王家の紋章の最新刊も全然衰えてなくてすごいと思いました(笑)
Commented by azdrum at 2010-09-01 21:28
>ブンブンさん
ほんと、おっしゃるとおりです。好きなことをただ続けるだけでも大変なのに(たいていの人は15歳のときからの気持ちって移ろうものですよね)、同じ気持ちのまま、常に新鮮でいられるっていうのはすごいことです。
王家の紋章もそうだけど、仕事でやるっていうのは特に、心が強くないとできないですよねー。


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