表参道でお茶をするとき、たまに行くのが「ブラウンライス・カフェ」。
オーガニック・カフェなので、身体に良いのはもちろん、美味しいしメニューも豊富で飽きが来ない。 おおきなピッツァを食べて苦しかったし、気分的にもヘヴィーだったから、お茶を飲むなら、絶対にここであれを飲もうと思っていた。 それは「デトックス」と銘打ってブレンドされたハーブティー。毒を抜きたいー! どくだみ茶がベースになって、いろんなハーブが混ざっている。口に含むと「これ効きそう」と思う。 添えられたジンジャークッキーが、生姜好きにはたまらずスパイシー。 「毒が抜けるかなあ」と思っていたら、何か、聞き覚えのある声。 ふとその声のほうを見ると、やはりどこかで見た顔。誰だろう。誰だっけ? 思い違いとかじゃなくて、絶対にどこかで会って、話をしたことのある相手。わたしは名前とか関係とかはすぐに忘れるけど、声だけは、絶対に忘れない。 よく通る声の持ち主の彼女が話している内容は、ここまで筒抜けといっていいくらいよく聞こえた。 彼女はなにか盲目的なエコロジストなのかもしれない、とにかく世間が環境や食べ物のことに危機感を持たず関心が薄いことを憂いていて、「スーパーに並んでいるお肉のことなんてみんな肉だと思ってない、あれは、本当はその前は牛の姿をしていて、それが殺されてさばかれて、食卓にのぼるのだ。もっと知らなくてはいけないし、感謝しなくてはいけない!」と、向かい側に座っているインテリな男の子に向かって熱っぽく説き、ところどころでわめきたてていた。 彼女の言っていることはとても正しいことだと思う。 わたしたちは、日々いただいているあらゆる命に感謝する心を忘れてはいけないと思うし、払われた犠牲対して責任を持つことをやめてはいけないし、そのためにはもっと深く知るための努力も、想像力も、必要なのだと思う。 それをまた人に教えたり、語るのも、あるいは大事なことなのかもしれない。 にもかかわらず。にもかかわらず。 わたしはどうしても、どーうしても!彼女の口からでている音が、言葉が、気に入らなかった。 あれが、本当に彼女が思って考えた自前の言葉なんだとはどうしても思えなかった。まるでお芝居の練習でもしているみたいで。 宗教のようだ。大事な言葉を「どこかで」教わり、それを熱っぽく他人に説く。それが漠然とした内容であればあるほど、その言葉は他人ではなくて自分に向かって潜り込んでいく。 彼女の話し相手の受け答えというのもしどろもどろで、言葉のセレクトのセンスだけでなんとか会話を意味のあるものにしようとしていたみたいだったけれど(もしかしたら興味が無かっただけなのかもしれないな)、特に彼女はそれを気にしている風でもなく、むしろ相手が答えるそばから新たに湧き出る言葉をぶつけていた。成り立たない会話、テーブルの上のワイン。 彼女は愛とか孤独とかについても変わらないテンションで話し続けていた。 そして、思い出したのは、わたしが前に彼女にあったときにも、同じことを感じたということだ。 同じ感じというのは、生理的な感覚で、つまり、気持ちの悪さなのだと思う。うさんくさいというか、信じられないというか。ちょっと鳥肌の立つ感じ。 その光景もはっきりと思い出すことが出来る。そのときもわたしと彼女は、誰かを隔てて離れて位置していて、でも彼女の主張を聞き取ることが出来ていた。というか、彼女は、誰かを通して確かわたしに主張をしていたのだったと思う。 わたしは、もしかしたらそのとき、言い返したような気もする。そのとき彼女は「なんでわからないの?」というふうにわたしを見て、彼女のほうもはっきりとわたしに対する嫌悪を表した。 こうして書いている今も、どこで、どういう状況で会った人なのかがまったく思い出せない。 髪型も着ていた服も目つきも思い出せるのに、彼女が誰なのか、ひとつも記憶にないのだ。 わたしは目を合わせなかったけど、彼女もわたしに気がついていたと思う。 わたしは、どたばたとしてリアリティーのある人が好き。 意見があわなくても、正しくなくても、悩んでも、ひっこんでも、時間をかけても、声が大きくても小さくても。 自分の頭でものを考えている人ならば、その人の声はその人の言葉を紡ぐし、目の前にいなくても向き合える。 誰かと話すときには、正しくなくてもつまらなくても、自分の言葉がいい。 そう思うと、10日後の花嫁の彼女は、どれだけしたたかでも、彼女の匂いがちゃんとする。 そのほうがずっと意味があるとおもう。 2つ続けて一気読みしました。 さすがに何十年か生きていると(年取ってるって意味じゃないですよ^^)、自分の言葉で語っていないなってことを本能に近い感覚で感じ取れるようになっちゃうんですよね。 azdrumさんは特にそういう感覚が鋭い方だと察するので、ニセモノの言葉には惑わされない方なんだろうと思いますよ。 しかしそういうのをずっと聞いているっていうのは雑音と一緒で、苦痛以外のなにものでもないんじゃないかなーと思います。 私はあまりオーガニックだとかそういう件に関してとても疎いのですが、このお店は美味しいと感じられるものが詰まっていそう。どんなに健康志向の食べ物でも、美味しくないと意味がないって思ってますから! 良いお店~、いつもazdrumさんの紹介されるお店はすごく新鮮なところばかりです^^ ところで青山なんですが、数年前から歩いているとよく女性に声をかけられます。 アンティークショップで働きませんか?みたいなリクルートなんですけどどう見ても怪しいんです。ご存知ありませんか? >aiaiさん 実は、わたしはその本能の部分があんまり優れてないんじゃないかなあと思っていて、出会ったら直感でわかる!みたいな人ってよくいますよね、そんなのが備わってないと思うんですよ。自分に。 だから普段はどんな人に会ってもなるべくニュートラルでいるようにしていて、(誰かを少しでも理解するのに)人より時間がかかっても仕方ないやって、長い目でみるようにしているつもりなのですが、このときは、なんか久々に、怖い!と感じたのですよ。無理!って。 同じ相手に二度そう思ったんだから、やっぱりこれは仕方ないなあと妙に納得してしまいました。 このお店、客層が場所のわりに落ち着いていて、一人の人も多いし静かなんです。(あれ、でもこのときは違ったな・・) わたしも、健康志向と言われても、見た目地味だったりするだけでなんか食べる気を失うタイプです。 >aiaiさん (長くなったので、続きです。) そうそう!青山でリクルート!わたしもありました!昨日も見た!わたしのときはハーブに関するものを取り扱う貿易会社を作ったので一緒に働きましょう、ってやつでした。 その日友達の結婚式に行く途中で、ドレス・アップしていたんですが、「会社説明会には、普段どおりにそういうおしゃれな格好でいらしてください」って言われて、これ、全然普通じゃないよ!髪もくるくるなってるのに!ってびっくりしました。 名刺をもらってネットで調べたら、自宅でモデルみたいになって写真を撮って、商品を紹介するみたいなやつでした。すごいんですよその写真がみんな。自宅でセクシー・ショット。怪しさ満点ですよもう。 はやっているのかも。気をつけましょう! う、嬉しい。この情報だけでもかなり。 実はかなり前からこういうのってありません?一番多いのは表参道なんですが、先日会社のすぐ近くでも声をかけられて。 うわわ!そのネットのやつ、見たい!w 自宅でモデルになるということは、化粧品や痩身系だったってことですね??ぐあー怖いわ。 今度声をかけられたら名刺だけでも貰おうかしら。 あー、思い切ってazdrumさんに話して良かった♪ 有難うございました! ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。 >aiaiさん アンティークショップで、自宅モデルっていうのも考えがたいですが、絶対そうじゃないとは言い切れませんよねえ。 ネットの情報だと、会社自体は本当にあって、営業もまともにしてるようだったんですが、声をかけたのは、単純に自宅モデル募集だったみたいです。絶対やらんわー、と思いました。 >鍵コメさん
わざわざお気遣いありがとうございました! わたしの方はまったく問題はありませんよ。ご心配なさらず。 むしろ、鍵コメさんに問題があるようなら、遠慮なく連絡くださいね!
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