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触れる、押す。(私のキーボード愛およびMacintosh回想)

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思えば、初めて自分で選んで買ってもらったおもちゃは、タイプライターだった。
ミンキーモモの!

もしかしたら家業が印刷屋だったというのも影響しているせいか、私は文字と紙というものをフィジカルに愛しているような気がする。
タイポグラフィーとかフォントのビジュアルとかだって大事にしているが、それよりも文字そのものが、重さを感じる物体として好きなのだと思う。

文字が紙に印字されるという一連の動きが私のDNAにふかくイメージとして組み込まれているのかもしれない、なんて言ってみたいけど、たぶんそんなロマンティックなことでもなく、単に好みの話ですね。
じゃあ紙媒体すべてが好きなのかというとそういうことでもないもんね・・・。

というわけで文字を打ち込む道具がとても好きだ。
プラスティックテープにカチャカチャ打ち込むやつも小学生のときにスタンプを集めてもらったり、従姉妹にゆずってもらったワープロで小説(もどき)を書いたり、ファミコンじゃなくMSXだった我が家は、ちっさいPCがあったので(ゲーム用のコンピューターなのでしょぼい)それで文字を打って遊んだり、親の工場で活字を組むのを眺めたり。
DNAでいうなら、この版組、文字組が私の今の仕事のなかで一番影響を受けているかも。
デザインの中では文字組がいちばん得意というか、それだけでも成立させられるし、唯一積極的になれる要素。
親の仕事がDTPの普及によって奪われていったとしたら、それによって職を得ている娘がいるということで、その功罪もきっちり吸収されているはず(どこにかわからないけど)。
結構忘れていたけど、本当に文字を打つのが好きだったようだ笑。
英文タイプ部とか、ちょっと入りたかったもんね。

なので、今のタッチパネル全盛の世の中が結構つらい。
文字は打ちたいのだよ。
打ち込みたいのだよ。
ATMのたぐいも、物理キーがある場合はそっちを押す!

PDAとかも、めちゃくちゃ欲しかったなあ!(使うあてもないくせに)
携帯もQWERTYで打てる機種だったし、スマートフォンになってからもBlackBerryにしていた。
一度だけiPhoneにしたけど、どうしてもタッチパネルに慣れなくて、海外のサイトからBlackBerryを取り寄せて使ってきた。

iPhone時代には、キーボードへの衝動を抑えきれず、MILANの電卓買ったもんね笑。
ボタンが多いというだけでこれを選んだが、ぜんぜん使えなくて(たぶん建築とかする人が使うやつだと思うの。関数とかオレ使わない・・)、結局、無印の電卓に買い替えたっていう・・。
消費税の計算とか一番使うから、嬉しい〜。←普通すぎる
ちなみに、こういうガジェット系は、昔ネットで見た誰かの持ち物ページに影響されて以来、おっさんぽく黒系にまとめている。
RICOHのコンパクトカメラがそれに入ってて、なんかかっこよかったんだよね。カクカクしてて。

私はAppleの製品はとっても好きだし、長く使っている方だと思う。
Macintosh SE、Performa(←あったよね?なかったっけ?)、classicとかⅡとか??
とにかく、18歳以降いろんな場面で使ってきたのはMacだったので、信者と揶揄されようとも、まだApple製品使っちゃう。
ほんとうによくできてるよなあと、どれを取っても感動する。

そんな私でも、iPhoneだけはむりー。
「iPhoneにキーボードついてたら買うのになあ」というたびに、「それ、ジョブズが一番いらないっていってたやつ」と夫に冷たい目で見られている。
というか、iPhone持ってた時も、BTのキーボードを取り付けて使っていたので、友達にも「ださすぎ!」って軽く怒られたりしていた笑
そうなの。デザインだいなし!笑
ほんとにもー、ジョナサン・アイブさんすんません、って感じだよね笑

今使っているBlackBerry Keyoneは、AndroidOSなので、ほとんどのアプリがMacでも使えるし、iCloudのアカウントもIMAPで簡単に設定できるし(カレンダー、アドレスも)、今まで唯一めんどくさかったメモも同期しつつ使えるようになった。
画面とかアイコンのデザインがちょびっとダサくて設定もすごい見辛いけど、ショートカットはふんだんに使えるし、文句は言えない。
トラックパッドがなくなったことだけが、残念すぎる。
あれが復活したら、すぐにでも買い換えるってくらい、トラックパッドはすばらしかった。(というかタブ移動&Enterが。)
本当は、BlackBerryOSのほうが優れていると思うけど、Androidアプリの恩恵には勝てないよなあ。
もちろんiOSとは比べものにならないけど。
Appleの思想というのは、本当にマッチョなんだねえ。

しかしそのMacのキーボードのキータッチも、年々ストロークが浅くなるというか、タッチ感が薄くなるいっぽう。
ラップトップのキータッチと一緒。
もっと深く押したい私はものたりない。
カチャカチャ言わして文字を打ちたいのに、音もふわっとしていて均一的で、おもしろくない。
とくに、今のこのUSのキーボードはふわっとしている!(JISのほうはもうちょっとカチャカチャいう)
(待ちに待っていたテンキー付きのMagic keyboardが今年やっと出たんす。)

なんか、最近のなんでも薄くして、ぜんぶ隠して、均一になっているものにちょっと飽きてきてるところもあるんだろうな、私が。
昔のMacintosh、かわいかったよね〜〜〜〜!
カクッとしつつも、ころんとしてて。
ファインダーのあのマークがお迎えしてくれて。
ことえりのマークも色がついてた。
キーボードのコマンドキーはリンゴマークでね。
iPodの最初の頃のとか、すごく好きだったんだー。
ずっしりとした重みと厚み、あのホイールのクリック感。

きっとAppleがデスクトップPCからキーボードをなくす日も遠くないだろう。
それは宿命のようなものだし、仕方がないと思う。
じっさい、iPad Proも使っているけど、もうPCとの間というか、補完する以上の立ち位置だっていうのはよくわかる。
というか、まさにタッチパネルがなければできないこと、PCだけではどうしてもできなかったことができるのであって、キーボードとひきかえにして得たものは大きいのだ。
けれど私は、キーボードがこの世にある限り、キーボードの使えるほうのマシンを選ぶにちがいない。
いま、こうして文字を打っているだけでもわくわくするのだから!

村上春樹が、戦場の街角でタイプライターを打つヘミングウェイが小説家像としてあったから、原稿をワープロで打つようにした、みたいなことをどこかで書いていた。
なんとなくそんな感じ。
私は作家でもなんでもないけど、キーボードを使っているということが、大人になった証のように思うし、文字を感じる(私にとって)適切な手段としてこれからも大事にしたい。


こんな女子度低めのエントリーをもちまして、私の永遠のキーボード愛の誓いとさせていただきます。

by azdrum | 2017-10-28 19:50 | 暮らし | Trackback | Comments(2)
Commented by fusk-en25 at 2017-10-31 20:14
はじめまして。
私なんか今だに、紐付きのキーボードを使っています。
無線も持っているのですが。なんかタッチが合わなくて。。笑。
でも昔のころんとしたのは結局コロンがいくつかはずれて。
ダメになったしカチャカチャがいつしかガチャガチャになってしまった。。こともありました。

因みに。印刷は好きです。ちっこいカタログやアルバムを作るのも。。
Commented by azdrum at 2017-11-01 09:25
fusk-en25さん
わあ〜!コメントありがとうございます!

紐に負けないキーボード愛をお持ちなんですね!
私もこの間まで紐つきでしたが、ついに負けてしまいました。
本当に、タッチがそれぞれ違いますよね、好みのタッチのものに出会うのはなかなか難しくなりました。
カチャカチャがガチャガチャに!笑
流れるように打てなくなっていきますよね・・笑

ああ〜〜製本!製本もいいですね!
表紙の紙、扉の紙、綴じ方、すべてが自分の好みに。
ひとつの世界になりますね。


暮らし、ひとびと、食べ物、映画、この優先順位で日々を送り、その日記を書く。カテゴリは増やしません!太鼓の音には耳をすませ!                                 


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